市販の解熱剤として有名な「バファリン」や「ロキソニン」
これらの市販薬をインフルエンザの時に服用すると「インフルエンザ脳症」という合併症のリスクが高まる可能性があります
インフルエンザ脳症は、脳に後遺症が残ったり、最悪の場合死亡する可能性もある恐ろしい合併症です
特に子供や高齢の方に発症する確率が高いので注意が必要です
自分や家族を守る為、インフルエンザの時に服用して良い市販薬について知識を身に付けましょう
飲んではいけない市販薬は?
基本的に市販薬は服用しない方が安全です
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる成分が含まれる市販薬が危険とされています
そしてこの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)ですが、ほぼ全ての市販薬に何かしら含まれています
代表的な市販薬を表にまとめました
成分 | 主な市販薬 |
---|---|
ジクロフェナク | ボルタレン ナボール |
メフェナム酸 | ポンタール |
ロキソプロフェン | ロキソニン |
アセチルサリチル酸(アスピリン) | バファリン ケロリン |
イブプロフェン | イブA錠 ノーシンピュア |
エテンザミド | ナロンエース ノーシン セデス |
イブA錠(イブプロフェン)やロキソニン(ロキソプロフェン)の使用は医師の間でも意見が分かれる様です
症状や年齢等で医師が判断する事なので、私たち素人が判断して服用することはおすすめできません
飲んでも良い市販薬は?
それでも熱が酷くて病院まで行けない時など、対処療法として服用できるものはアセトアミノフェンという成分です
病院や薬局で処方される薬ではカロナールがあります
以下、アセトアミノフェンが主成分の市販薬4点をご紹介します
タイレノールA
ノーシンAc
バファリンチュアブル
ラックル
インフルエンザ脳症の症状
インフルエンザ脳症では、発症が急激で、症状の進行も早い。進行してしまってからではどのような治療を行なっても効果は限定的である。
引用:厚生労働省 インフルエンザ脳症ガイドライン
このように、インフルエンザ脳症は早めの対応が重要になります
「ただの熱性けいれんだろう」
「救急車を呼んで間違ってたらどうしよう」
そんなためらいや軽視が命や後遺症に関わってきます
次のような症状が見られる場合は迷わず救急車を呼びましょう
意識障害
- ぼーとして呼びかけてもなかなか返事をしない
- 起こしてもすぐに眠てしまう
- 呼びかけたり刺激したりしても起きない
けいれん
- けいれんが5分以上続く
- けいれん後、意識がなくぐったりしている等の意識障害がある
- けいれんを繰り返す
- 左右非対称のけいれん
異常言動・行動
- 両親がわからない、いない人がいると言う(人を正しく認識できない)
- 自分の手を噛むなど、食べ物と食べ物でないものとを区別できない
- アニメのキャラクター・象・ライオンなどが見える、など幻視・幻覚的訴えをする
- 意味不明な言葉を発する、ろれつがまわらない
- おびえ、恐怖、恐怖感の訴え・表情
- 急に怒りだす、泣き出す、大声で歌いだす
まとめ
インフルエンザの疑いがある場合は市販薬の使用は控え、早めの受診を心掛けましょう
この記事は「厚生労働省 インフルエンザ脳症ガイドライン」「インフルエンザの臨床経過中に発症した脳炎・脳症の重症化と解熱剤の使用について」を参考に作成しております
ソースは2000年頃と古く、最近の研究結果などは見つけることができませんでした
また、明確にこれらの解熱剤とインフルエンザ脳症の因果関係が証明されたわけでもありません
しかし、関与の可能性は疑われており、素人判断で使わないに越したことはありません
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